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vol30

“ハーブのある暮らし” 五感で楽しみ、より健康に美しく。

2023/03/16

近江おごとハーブガーデン 松浦さん・鹿苑さん

ハーブとは薬効のある植物の総称。古来より、料理やお茶をはじめ、化粧水や虫よけなど、暮らしのあらゆるシーンで利用されてきました。園芸用に改良された品種も多く、庭やベランダでハーブを育てる人も増えています。

ハーブを暮らしに上手に取り入れれば、日常生活にも彩りが加わります。

今回は、「近江おごとハーブガーデン」の松浦さんと鹿苑さんに、ハーブの持つ健康や美容効果、さらに初心者でも育てやすいハーブや、簡単な活用法など、お伺いしたお話をご紹介します。

 

人々の生活に古来より密接に関わってきたハーブ

ハーブというと、「バジル」や「ローズマリー」といった海外由来のものを思い浮かべる人も多いと思いますが、日本でも「シソ」や「ミツバ」などの植物は、昔から生活の中に取り入れられてきました。お茶やアロマテラピーに使われる「ユズ」や「ハッカ」、建材の「スギ」「ヒノキ」、雑草と思われている「スギナ」「ドクダミ」もハーブの一種です。

ひとくちにハーブと言ってもその種類は何千にものぼり、効能・効果もそれぞれ違います。香りによるリラックス効果はもちろん、消化作用を助けたり、肌荒れや疲労回復に役立つなど、様々な効能を持ち、それぞれに健康や美容に効果があります。薬ではないので即効性はありませんが、上手に生活に取り入れれば、季節ごとに私たちの視覚も楽しませ、癒してくれます。ぜひ1年を通して、旬のハーブに触れてほしいと思います。

 

 

 

ローズマリー」&「ミント」は初心者にもおすすめ

 

初心者でも、育てやすいハーブは「ローズマリー」です。とても育てやすく、地植えなら水やりもほとんど必要がありません。抗酸化作用や肌の引き締め、血行促進効果もあるので、若返りのハーブとも呼ばれています。

料理やハーブティーからなら初心者の方でも取り入れやすいと思います。お肉にのせて焼いたり、熱湯を注いでハーブティーにしていただくのがお手軽です。フレッシュで存在感ある香りが特徴で、効能もバランスよく、オールマイティなハーブです。

「ミント」も、育てやすいハーブです。繁殖力が強いので、大きめのプランターで植えるか、地植えの場合は広がりすぎないように区切りのある所で育てることをおすすめします。

ミントはそのスッキリとした爽やかな香りをぜひ生かしてください。夏場に、麦茶代わりにミントのハーブウォーターを飲んでいます。朝、庭でよく茂ったミントを摘み取って、そのまま冷茶ポットに水と漬け込んで冷蔵庫に入れておくだけ。さっぱりと美味しく、子どもも喜んで飲んでいます。消化作用を助ける効果もあるので、夏バテや食べ過ぎたときにもぴったりです。アイスクリームにトッピングしたり、スイーツにも使えます。

夏に一気に繁殖するので、使いきれない分は摘み取って乾燥させておけば、乾燥ハーブとして1年中使えます。

 

 

 

意外と簡単!「フレッシュハーブティー」&「バスハーブ」

ハーブ園に来園されるお客様からは、「ハーブは育てているけど、いまいち使い道がわかない」「ハーブのある暮らしは手間がかかりそう」といった声をいただくことも多く、ハーブを暮らしに取り入れることに対してハードルが高いイメージがあるようです。

でも、実は意外と簡単に使えるので、すぐにでも真似できる活用法をご紹介します。

まずは「フレッシュハーブティー」。庭から摘み取ったハーブを洗って、ポットに入れ、熱湯を注ぐだけ。1種類だけでもいいですし、その日の気分で数種類のハーブを混ぜて使えば、香りや味の変化も楽しめます。体調によって体が求める香りは違うので、その日の体調や気分など、自分を知るきっかけにもなります。私自身、どちらかといえばめんどくさがりな性格ですが、庭にハーブさえあればいつでもできるので、これはおすすめです。

また、「バスハーブ」も試してほしいです。乾燥させたハーブを茶葉などを入れる不織布のティーバックに入れ、お風呂の入浴剤代わりに使用します。そのままお湯につけるのでもいいですが、鍋ややかんで一度煮だして、そのお湯をお風呂に入れるとより香りが楽しめます。お湯の中に溶け込んだハーブの成分が身体をじっくり温め、肌を優しくケアしてくれます。さらに、浴室全体に漂うハーブの香りが自律神経に働きかけ、バスタイムが心身ともにリフレッシュできる特別な時間になります。

 

ワークショップでハーブの可能性を体感

「近江おごとハーブガーデン」は、琵琶湖が見渡せる小高い丘の上にあります。自然豊かな環境を大切に、無農薬で約200種のハーブを育てています。とくに5月~7月頃は、たくさんの花が咲き競い、視覚でも楽しめるので女性客を中心に賑わいます。

また、五感でハーブの可能性を感じていただきたいと、「ハーブローションづくり」「アロマスプレーづくり」「ハーブビネガーづくり」「ハーブソルトづくり」と、4つのワークショップも開催しています。たくさんのハーブを見て、触れて、使ってもらえる場所になっています。

また、毎月新月の日には「新月ウォーキング」というイベントも開催しています。これは直接ハーブとは関係ありませんが、新月は物事を始めたり、計画を立てるのに良い時期と言われています。 そのタイミングに気持ちをリセットする目的で、みんなで一緒に森の中を散歩する、ゆるいウォーキングイベントです。ウォーキングの途中にはお食事処「月子茶屋」に立ち寄り、旬の食材をつかったランチや前日から仕込んだハーブドリンクもいただき、リピーターの方々にも好評です。

冬季、ハーブ園は休業しますが、私たちスタッフは柚子(ユズ)を収穫して加工したり、味噌を仕込んだり、植物や自然の恵みを享受する生活を続けています。ここで働くようになり実感したのですが、ハーブには心と体に穏やかに働きかけながら、バランスを整える力があります。自分の心や体に向き合って、その時々にあったハーブが選べれば、私たちの暮らしの心強いサポーターになってくれると思います。

 

 

近江おごとハーブガーデン

エリア 大津エリア
住所 滋賀県大津市雄琴2丁目18-1
TEL 077-572-8881
URL https://ogotoherbgarden.com/
(12月~3月 冬季休園)
3375
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