しが健康豆知識TRIVIA

健康に関する情報や、様々な健康に関する豆知識を分かりやすくご紹介いたします。

vol46

正しく知って、後悔のない未来へ。当事者たちからのメッセージ

2024/03/29

子宮頸がんや中咽頭がん等の予防効果が高いとされている「HPVワクチン」の正しい情報を知ってほしいと活動する学生団体があります。メンバーは主に医学生たち。自分たちも「HPVワクチン」のキャッチアップ接種の対象となる世代で、当事者たちからの言葉は、これから接種対象となる中高生たちにもストレートに届き、医学的に正しい知識をもって判断する機会を生み出しています。

「知らないまま後悔しないで」と話す学生団体「Vcan」代表の大坪琉奈さんにお話を伺いました。

 

 

お医者さんではない、自分たちだからできること

私たち「Vcan」は、関西の医学生を中心に全国の医学生が活動をしている学生団体です。 中学校や高校に出張授業で出向いて、HPVワクチンについて知ってもらったり、「自分だったらどうするか」という視点で考えてもらうワークショップを行っています。

私自身もそうだったのですが、HPVワクチンの接種って当事者の問題なのに知る機会がすごく少ないと思います。私は医学部に入ったのでワクチンの安全性や有効性について知ることができましたが、そうでない人たちは意識して情報を得ようとしないとわからないし、どこで調べればいいのか、誰に聞けばいいのかもわからない。わからないから、なんとなく不安なんだと思います。なかには、ワクチンの存在すら知らなかった人もいます。

お医者さんに相談するのはハードルも高いだろうし、私たちが知ってる知識を広げられればと思い活動を続けています。

女性だけの問題じゃない!

日本では以前は「子宮頸がんワクチン」と呼ばれていたので、女性だけに関係があるものと思われがちですが、じつは男性の接種も有効です。「HPVワクチン」は、HPVが原因となる、中咽頭がんや肛門がんも予防できるのです。ただ、男性の接種にはまだ公費助成がおりない自治体も多いので、そのあたりももっと広まっていけばいいなと思っています。

子宮頸がんは20代~40代に多い病気で、若い世代にとっても遠い未来の話ではありません。しかも、ワクチン接種や早く検診を受けることで防ぐことができる数少ないがんなんです。

タイムリミットが迫るキャッチアップ接種

メディアでHPVワクチンの副反応疑いの症状がセンセーショナルに取り上げられ、2013年に厚労省がワクチンの積極的な勧奨を一時的に差し控えたことから、当時の接種対象者はワクチン接種を途中でやめたり、しないままになっている人もいます。具体的には、平成9年度~平成19年度生まれの女性です。
現在、その方たちは公費で追加接種ができる「キャッチアップ接種」の案内が届いているはずですが、その接種期限が2025年3月までとなります。
期限内なら無料で接種できますが、助成がなくなれば3回接種で約10万円と費用的にもかなり大きな負担となり、接種のハードルが上がってしまいます。
親世代には、積極的勧奨が中止された当時の記憶がまだ残っていて、ワクチンは怖いものというマイナスイメージも強く、安全性を考え直す段階にすらいけていないかもしれません。
Vcanでは、キャッチアップ接種の終了までの残り1年、対象世代の親に対しても、積極的に情報を伝えていきたいと考えています。

HPVワクチンは「自分ごと」

私たちは、ワクチン接種を進めたいのではなく、医学的に正しい情報を知って、自分で接種するかどうか判断できるようになってほしいと思っています。いまは接種するかどうかよりも、その前段階で終わってしまってる人が多いと感じます。
単に知識がなかっただけで、予防できたはずの病気になってから「あの時知っていれば」と後悔することになってほしくない。全国の若者がHPVワクチンを自分ごとと考えて、正しい知識を得られるよう、Vcanは今後も活動を続けていきます。
2024年4月6日にはアル・プラザ彦根で「じぶんごとcafe」を開きます。誰でもふらっと遊びに来ていただけて、医学生とお話できますので、ぜひお越しください。

share on
  • line

滋賀で もっとカラダにイイこと ココロにイイこと